犬山、春日井 2011年10月6日 |
入鹿池 |
犬山市にある入鹿池は人工の農業用溜池で、その規模は大きく、香川県の満濃池と1、2位を争うほどである。池畔には博物館明治村などがあり観光地化されている。 愛知県内では入鹿池でしか見ることのできない植物があることを知り、訪れてみることにした。 ところで初めての場所に出かける前には、必ず下調べが重要であることは言うまでもない。以前は地図、書籍、知人などから情報を得たりしていたが、今ではインターネットから情報を得る事が多くなった。特に地形に関しては航空写真からその場所の植生などを想像して、目的の植物が生息していそうな場所を探すことができるようになった。たとえば、その土地が自然林地帯なのか、植林地帯なのか、草原地帯なのか、湿地帯なのか、大凡の区別ができるようになった。今回も、池端に湿地帯がありそうな場所を探し出し、見当をつけてから出発した。そのおかげで現地での捜索時間が短縮できた。 入鹿池の池端にはトネテンツキ、オオシロガヤツリなど他の地ではなかなかお目にかかれない植物が自生していた。ウシノシッペイ、ヨシ、カゼクサ、ヌカキビなどのイネ科植物、サナエタデ、オオイヌタデ、ヤナギタデ、ハナタデなどのタデ科植物が繁茂していた。キツネノボタン、オギノツメ、ヒメジソ、イヌホオズキ、ヒメミカンソウなども目に留まった。 しかし最も興味深かったのは帰化植物が非常に多く見られたことだった。池端の水溜りにはウキアゼナが丸い葉を広げて蔓延っていた。アゼナと名前がつけられているが、田んぼで見られるアゼナとはかなり形態が異なっていた。 ヒレタゴボウは大きな黄色い花をつけて目立った存在だった。アメリカセンダングサ、メリケンムグラ、メリケンガヤツリ、ホシアサガオ、オオオナモミなど雑多な帰化植物が観察できた。 |