ひるがの高原    2008年4月19日、1995年5月6日
ひるがの湿原、湿原植物園、分水嶺公園、ひるがの高原スキー場、夫婦滝など
 ミズバショウで有名なひるがの高原には湿原が点在し、様々な湿原植物を見て回ることができる。特にひるがの高原スキー場の南西にある湿原は規模も大きく木道も整備されていて、ミズバショウの群生やザゼンソウ、リュウキンカなどが観察できてお勧めの場所である。ただしミズバショウの開花時期には観光客が多く、ゆっくり見学していられないのも事実である。
 湿原植物園ではひるがの高原で見られる主な植物を一通り見ることができるが有料である。また分水嶺公園では大日ヶ岳から流れ出る清流がここで二手に分かれて、それぞれ日本海と太平洋にそそぐと言う。北に流れ出る庄川と南に流れ出る長良川の源流であることを知り、なぜか遥かなる水の旅路に思いを巡らせることになる。
 さてちょうどミズバショウの開花最盛期は5月の連休の頃にあたり、多くの人で込み合っていた。ミズバショウの群生に人々は歓声を上げながら、木道を回っていた。中には暗赤褐色の花をヒッソリとつけたザゼンソウもその存在を誇示するように佇んでいた。リュウキンカは鮮やかな黄色の花を幾つも咲かせて輝いていた。
 ふと見上げると頭上高くコブシの純白の花が満開だった。遥か遠くに見える山々を白く彩っているのもコブシの花やタムシバの花だった。
 山麓の草原や樹林帯ではショウジョウバカマ、オオタチツボスミレ、タチツボスミレ、スミレサイシン、キクザキイチゲ、ニリンソウ、オオキツネヤナギなどが春が来た喜びをを感じさせるように花盛りだった。渓流のほとりではコチャルメルソウ、ホクリクネコノメ、ツルネコノメソウなどの地味な花をつける仲間たちも開花していた。
 春から秋にかけて次から次へと入れ替わり湿原の植物が観察できるので次回の訪問が楽しみである。
ミズバショウの群生とコブシの花
ザゼンソウ
リュウキンカ
ホクリクネコノメ