屋久島      1988年8月27日
安房→安房林道→淀川歩道入り口〜淀川小屋〜花之江河〜宮之浦岳往復
 1988年8月26日から29日にかけて屋久島の夏の植物観察に出かけた。屋久島では珍しいぐらいの4日間とも晴れという天候にも恵まれた。今回は27日の宮之浦岳登山のみ紹介した。
 安房からはレンタカーで移動した。安房林道を進みヤクスギランド付近でゲートを過ぎしばらくすると紀元杉が道路脇に現れた。大株であるが車道から見ただけだは大きさがよく確認できなかった。途中の車道脇にハシカンボクが咲いていた。
 淀川歩道入り口から登山道に入った。ほどなく淀川小屋に到着し一休止した。ここから本格的な登りとなり花之江河までにはヤクシマママコナヤクシマアザミヤクシマコオトギリ、ヤクシマニガナ、ヤクシマホシクサ、タカネヒカゲノカズラなど珍しい植物が目白押しで登場した。あまりに種類が多いので撮影に忙しくてゆっくり植物を観察している時間も無かった。
 小花之江河や花之江河の湿原地帯から上部ではヤクスギの白骨樹も見られた。風当たりの強い尾根上ではヤクシマダケが繁茂し、矮小化したヤクスギ、ヤクシマシャクナゲ、ヤクシマホツツジなどが到る所に露出した花崗岩と相俟って独特な雰囲気を創り出していた。中にはロボットや恐竜の卵の形をした花崗岩も現れ面白かった。それらの岩に名前をつけてみた。
 宮之浦岳山頂に到達すると天候にも恵まれ360度すべて海が見渡せるという絶景を独り占めした。残念ながら日帰りしなければならず早々に切り上げて来た道を戻った。
 本州の高山帯に引けを取らないほど多くの植物に出会うことができたのは喜ばしい限りであった。以下にまだ名前の挙げていない植物を示した。ヤクシマシオガマ、ヤクシマフウロヤクシマリンドウヤクシマショウマ、イッスンキンカ、ヒメコナスビヤクシマオオバコヤクシマカラマツノギラン、ケイビラン、ヒメウマノアシガタ、ツクシゼリ、コケトウバナなどが確認できた。
ヤクシマシオガマ
ヤクシマホツツジ
ヤクスギと白骨樹
イッスンキンカ