天狗高原       2003年9月21日
天狗高原駐車場〜天狗の森〜黒滝山〜中腹の巻き道〜天狗高原駐車場〜天狗高原
 7月に続き再び天狗高原を訪れた。9月下旬の高原は秋の花が真っ盛りを迎えていた。天狗高原駐車場から天狗の森へ向かうとすぐにツクシアザミが群生し歓迎してくれた。頭花が大きいアザミで九州だけでなく四国の西部にも分布する種だ。樹林帯の山道沿いにシオガマギク、ヒメキンミズヒキ、レイジンソウなどが顔を見せていた。また一株だけだったがコウシュウヒゴタイらしき花も見つかった。アキチョウジ、ヤマホトトギスも彩をそえていた。オタカラコウは数が少なく湿った場所にわずかに認められるのみだった。
 尾根道ではツクシクサボタンが果実になって綿毛をつけていた。花の模様が面白いアケボノソウが咲き、草原では良く見られるツリガネニンジンやホソバノヤマハハコものびのびと開放的に咲いていた。一画にはシコクアザミ、コウゾリナ、シコクブシも見つかった。
 黒滝山付近の樹林帯ではシコクママコナが微笑んでいた。花冠内部の黄色い斑点がアクセントになるかわいい花だ。薄暗く湿った岩場にはジンジソウがへばりついていた。またヒヨドリバナが小群落を形成しているところもあった。
 帰りは大引割り・小引割り方面をカットして巻き道を戻った。オオバショウマ、イナカギク、ヒナノウスツボシラネセンキュウ、オタカラコウなどが現れ、ハガクレツリフネは淡紅色の花弁に濃紅色のスジが入り美しかった。石灰岩の岩場ではヒナシャジンが花柱がヒョロ長く突き出す釣鐘形の白い花を吊り下げる様子が面白かった。
 高原へ戻ると草原地帯を探索した。草原をピンク色に染めているのはヒメヒゴタイだった。鮮やかな花は秋の青空と草原によくマッチして、ヤマアザミも加わり明るく染め上げていた。その他の花はゲンノショウコ、テンニンソウ、ツリガネニンジン、ハバヤマボクチなどだった。ススキの穂が風になびいて秋が深まりゆく草原であった。
ヒメヒゴタイ
シオガマギク
ヒナシャジン
シコクママコナ