志賀高原        2004年8月7日
硯川〜前山湿原〜渋池〜四十八池湿原〜大沼池〜大沼池入口
 志賀高原には無数と言っても過言ではないほど多くの池や湿原などが点在し、森林浴を楽しみながら、また高山植物を眺めながら池沼を巡る様々なコースが整備されている。
 その中の硯川のスキー場からスタートして四十八池湿原、大沼池を経由して大沼池入口までの通称池めぐりコースを踏破した。スキー場の登りにはリフトもあるが、この時は歩いて登った。斜面にはヤナギランが群生し朝日に輝いていた。ノアザミ、セイヨウミヤコグサ、ヤマハハコなどが咲く草原地帯の一画にはシラタマノキが白い実を誇らしげに付けていた。前山湿原ではミヤマワレモコウがイワショウブを従えて咲き乱れていた。足元ではアスヒカズラが胞子嚢穂を伸ばしていた。渋池ではモウセンゴケがマット状になり島の周りを赤く彩る幻想的な光景に出会った。ニッコウコウガイゼキショウも地味だが認められた。
 ここからしばらくは樹林帯の中を進むため花は少なくなった。四十八池まで達するとマルバダケブキの残花が僅かに見られた。湿原にはイワショウブ、ミカヅキグサ、ミヤマホタルイ、タチギボウシ、ウメバチソウ、ミタケスゲなどの植物が目についた。オヤマリンドウも花冠を開きかけていた。
 大沼池までの下り道にはイワナシの株が多く、林縁ではツルリンドウ、キソチドリ、ヤマキツネノボタンの花が微笑んでいた。志賀高原では最も大きく神秘的な青い水を湛える大沼池の辺にはヤナギランが群生し見事な風景を創り上げていた。
 しばらく休憩し最終目的地へ向かった。道沿いにはノッポロガンクビソウ、サワギク、エゾシオガマ、キオン、ミヤマコウゾリナ、コウゾリナ、イワアカバナ、ヤマホタルブクロ、ウスユキソウ、ウド、イタドリ、クサボタン、ヤマブキショウマ、ハナチダケサシ、オトギリソウ、コオニユリなど様々な植物が観察できた。
 またこの日は珍しいホソバウキミクリが花を付ける様子も確認できて充実した一日を過ごすことができた。
ヤナギランの群生
ミヤマワレモコウ
ノッポロガンクビソウ
四十八池湿原