三ツ峠山    2000年4月15日、2002年4月27日、2005年5月4日
三ツ峠登山口〜三ツ峠山〜表登山道〜達磨石〜三ツ峠駅、母ノ白滝など
 それほど珍しいわけではないのに、何故かお目にかかれない花がある。ヒメスミレサイシンはその一つで以前挑戦した時はまだ咲いていなかった。別の場所でも見る機会を失って今回やっと再挑戦する機会を得た。
 三ツ峠山は植生が豊富で特に春のスミレ類は種類が多かった。5月上旬にはナガバノスミレサイシン、タチツボスミレ、ヒナスミレが花を開いていた。しばらく登ると待望のヒメスミレサイシンが登場した。群生しているわけではなかったのでやや寂しい感じがしたが清楚な花は気品に満ちていた。ツルシロカネソウヒガンマムシグサも見られた。頭上ではフジザクラ、クロモジが満開だった。山頂付近ではツルキンバイの黄色い鮮やかな花が溢れていた。山頂から富士山がきれいに遠望できたのは望外の喜びであった。また山頂南側にはロッククライミングで有名な屏風岩が聳え立っていた。

 帰りは表登山道を下った。達磨石までにはキバナノコマノツメ、アケボノスミレ、エイザンスミレ、ヒメスミレサイシン、タチツボスミレなどが咲き競っていた。さらに下るとマルバスミレ、ゲンジスミレ、アカネスミレ、スミレなどが次々と現れた。
 スミレ以外に目に付いた花は、トウゴクミツバツツジ、ホソバテンナンショウオオマムシグサ、ニッコウネコノメ、ツルネコノメソウ、ジュウニヒトエ、ミツバツチグリ、クサノオウなどであった。
 4月下旬に訪問した時はまだヒメスミレサイシンは咲いておらず、がっかりして母ノ白滝へ下った。途中でフジザクラ、コキンバイ、アケボノスミレ、エイザンスミレ、ナガバノスミレサイシン、ヤマブキ、ヒトリシズカが迎えてくれた。4月中旬にはこのあたりでイブキスミレエゾアオイスミレ、ヒナスミレ、ヒメニラ、ハシリドコロなど多彩な花たちが観察できた。
 春の三ツ峠山では想像以上のスミレ三昧の旅を楽しむことができた。
三ツ峠山頂からの富士山遠望
ヒメスミレサイシン
キバナノコマノツメ
アケボノスミレ