鯉ヶ窪湿原 1998年8月8日 |
駐車場〜湿原入口(管理棟)〜歩道左回り(1号橋--9号橋)〜湿原出口(管理棟)〜駐車場 |
「西の尾瀬」とも称される西日本を代表する湿源である鯉ヶ窪湿原には大陸系の植物であるオグラセンノウ、ビッチュウフウロ、ミコシギクなどが自生している。この湿原には1998年の8月上旬に訪れたことがある。中でもオグラセンノウは自生地が少なく貴重な植物でぜひ見たいと思っていた。しかし現地では数が少なくきれいに開花した花は遠くに眺めるだけでまともに写真に収める事ができなかった。なんとも残念なことであった。そのためここで紹介するのはためらわれたがあえて紹介することにした。 この湿原はもとはかんがい用の貯水池でこの池の上流に発達したものである。遊歩道が整備され木道設けられているので湿原に踏み込むことは厳に慎みたい。 はじめは樹林内を進むが足元にはギンリョウソウモドキが首をもたげている。雨が多かったせいかキノコ類が豊富に発生している。よく見ると愛知県の葦毛湿原周辺の森で見かけた種とほとんど同じような顔ぶれだ。個人的にはメロンパンのようなアカヤマドリが好きなのだが。 それはさておき、池の端に広がる湿地帯を巡っていくとエゾミソハギ、サワギキョウ、ビッチュウフウロ、シラヒゲソウ、コバギボウシなどが次から次へと現れて興味をそそられる。お目当てのオグラセンノウも咲いていたが近くにあるのは萎れかけた花だけだ。さらに先に進むとムカゴニンジン、モウセンゴケ、ミミカキグサ、ムラサキミミカキグサ、ホザキノミミカキグサ、キセルアザミなども加わる。数は少ないがサギソウも優雅に舞っている。地味な花ではあるもののヌマガヤやコマツカサススキも捨てがたい魅了がある。 駐車場から湿原入口までにも湿地は広がっており、オグルマの黄色い花が印象的だ。最近池の手前にミニ湿原が設けられ手軽に植物が観察できるようになったらしい。再度訪れる日を楽しみに待っている。 |