新潟県までオオミスミソウを観察に出かけた。まず弥彦山塊の南端にある国上山へ登った。標高わずか313mながら花が多い。中腹にある国上寺は思ったより立派な古刹であり良寛ゆかりの地でもある。ここから登り始めるとすぐにカタクリが咲いていた。まだ咲き初めで数は少なかった。次に出てきたのはキクバオウレンで、やたらと多く林床一面を被っている様子は圧巻だった。マルバマンサク、オクチョウジザクラなど見ながら山頂へは1時間程度で到着。見晴らしもよく遠望もきく。蛇崩方面に下り始めるとやっとオオミスミソウが現れた。青紫色と白色の花が多かった。下る途中でコシノカンアオイの花を撮影した。他のカンアオイ類と比べて花は大きい感じがする。稚児道ではキクザキイチゲ、カタクリ、ショウジョウバカマなどが咲き出したところだった。
翌日は有名な角田山に登頂した。ガイドブックなどでは説明されていない道を登り、山頂からは灯台コースを下った。登山口からいきなりの急登になるが、すぐにオオミスミソウが出現し数も多い。カタクリも満開に近く、昨日の国上山より標高は高いのに日当たりのせいか植物の開花は早い感じがした。想像以上のオオミスミソウの群落に驚嘆しながら、頂上へたどり着いた。花色は白と青紫系統が多く、ピンク〜赤紫系統は少なかった。写真フィルムでは青紫は赤紫に近い色になってしまうため実際の色を再現できていないのが残念だ。佐渡島ではピンク〜紅紫が多く見られたが地域によって異なるようだ。その他にはナニワズ、コシノカンアオイ、ミチノクエンゴサク、キクバオウレン、マルバマンサクなど昨日と同じ植物も含めて登場した。帰路は灯台コースを取ったが、ここでもオオミスミソウの群生に出会い、まだ残っている事を確認しひと安心した。残念ながらスミレ類はやっと咲き出したばかりでほとんど見かけなかった。花はまだであったがトキワイカリソウの葉が数多く確認できた。 |