氷ノ山 2008年5月4日 |
福定親水公園登山口〜布滝(往復) |
氷ノ山は1510mあり山陰地方では大山に次ぐ標高を誇り、兵庫県の最高峰でもある。今回は山麓に咲く花たちを訪ねることにした。この時期はまだ山頂付近に残雪があるので上まで登っても花は少ないだろうと考えてのことである。 実はこの日、早朝からある山の登頂を済ませて向かったので氷ノ山山麓の駐車場に到着したのは15時を過ぎていた。身支度を整え早速山道を歩き出すと想像以上に植生が豊かなことに驚かされた。登山道沿いには氷ノ山の名前を冠したヒョウノセンカタバミ、シャク、フウロケマン、オオタチツボスミレ、ニリンソウ、ヤマルリソウなどの群生が次から次へと出現して目を見張るばかりだった。他にもヒトリシズカ、イチリンソウ、ヤマエンゴサク、ハシリドコロ、スミレサイシン、オオイワカガミ、トキワイカリソウ、エンレイソウ、アオマムシグサなど多彩な植物が顔を覗かせていた。 渓流沿いには期待していた通りサンインネコノメが咲き誇り、岩場ではコチャルメルソウが目立たないが花盛りだった。また亜高山帯でよく眼にするサンカヨウが白い花を開き始めていた。同じく亜高山帯に見られるヤグルマソウも大きな葉を広げつつあった。 樹木ではヤマザクラが雪のため押しつぶされ矮化した樹形で精一杯花をつけていた。ウスギヨウラクも筒状の花を開き始めたところだった。 あまり時間が無かったので布滝付近までを散策して戻った。わずか一時間ほどの間に観察できた植物は開花している種だけでも二十種類以上にのぼった。まだまだ植生の豊かさは計り知れないところがあるように思われた。 山頂から東に派生する尾根には「ツツジ類群生地」や北面の渓谷にはユクノキの群生地もあるとのことで次回は本格的な登山を試みる予定である。 |