阿蘇山 1999年9月27日〜29日 |
俵山、大観峰、休暇村南阿蘇、スズラン自生地、ヒゴタイ公園など |
最近ではカーナビが発達し初めての土地でも迷わずに目的地に到着することができるようになった。これは大変な進歩である。それ以前は地図とにらめっこしながらもなかなか目的地まで辿り着けずにかなりの時間を浪費してしまったものだ。この時もそうだった。波野のスズラン自生地や産山のヒゴタイ公園に向かったのだが、いっこうに辿り着けなかった苦い思い出がある。 秋の阿蘇はまるで野草たちの楽園のようだった。草原のいたるところにノギクの仲間やアザミの仲間が咲き乱れ、ススキやヒメノダケが生茂り美しい秋の風景を演出してくれていた。 スズラン自生地でまず目にしたのはシオンだった。草丈が人の背丈ほどもあるので簡単に見分けることができた。しかし花がちょうど終わったばかりで写真撮影できなかった。数週間前がちょうど見ごろだったのではないかと思われた。次に見つけたのは対照的に草丈が低く30cmほどしかないヒメシオンだった。白色の小さな頭花を多数つけるかわいらしい種だった。いきなりシオン属の花を2種も発見することができた。 ヒゴタイ公園ではヒゴタイがたくさん植えられて野生状態で観察することができた。予想されたこととはいえ、花は終盤にさしかかりあまり状態がよくなかった。夕暮れ時だったためキンエノコロやチカラシバの穂が夕日に照らされ美しく輝いていたのが印象的だった。ヤマジノギクも秋の風情をいっそう高めていた。 俵山に登るとヤマアザミがところどころで大きく育っていた。地味ながら珍しいヒロハヤマヨモギも開花中だった。また以前霧島山で観察したことがあるキリシマヒゴタイをここでも確認した。 今回の旅行で観察できた植物はかなりの数に上った。オオユウガギク、ツクシザミ、ヤナギアザミ、ヒメヨモギ、リンドウ、メガルカヤ、ツクシミカエリソウ、ナガミノツルキケマン、ハガクレツリフネ、アキノキリンソウなど数え上げたらきりがないほど多くの花々で溢れていた。 |