麻機遊水地(静岡市)  2013年8月8日、2013年9月12日
第1工区、第3工区など
 昨年の10月下旬にオニバスが発生している池を偶然発見した。第1工区に掘削された池にはオニバスが開花結実した後だった。果実と枯れかけた葉が水面を覆っていたが個体数は数えられるほどだった。立看板には解説が書いてあった。それによると2年前(2010年)に池を掘削したところ、地中に眠っていた種子が発芽して開花したと考えられるとあった。開花時期は8月下旬から9月上旬と示してあった。
 これを参考にしたもののやや早めの8月上旬に訪問してみた。池に到着するや否や、その光景に思わず立ち尽くしてしまった。水面が見えなくなるくらいにオニバスが繁茂し、紫色の美しい花が点々と開花しているという夢のような場面に出くわしたのだった。池の様子は左の写真の通り。心ゆくまで十分に堪能することができた。
 次の訪問は9月中旬だった。今回はなんと花がほとんど終わっていてがっかりさせられた。看板には9月上旬まで開花とあったが、8月いっぱいくらいまでが見頃ではないかと思われた。
 気を取り直して次の工区へ向かった。タデ類がすでに開花していた。サクラタデ、シロバナサクラタデ、サデクサ、ホソバノウナギツカミ、ヤナギタデ、オオイヌタデなどが開花し始めたところだった。タコノアシ、ミズアオイ、ウスゲチョウジタデ、ホソバニガナ、ミクリ、カンガレイ、オモダカなどの水辺の植物もふんだんに認められた。ホソバニガナは他の雑草に埋もれて弱々しく咲いていたが、生存競争に負けてしまいそうな種だった。
 路傍などではヒガンバナ、ニラ、ガガイモ、ツルマメ、ノアズキ、クズ、アキノノゲシ、ハマスゲ、メドハギ、ケイヌビエ、キンエノコロが咲いていたが、帰化植物も多く見られた。アレチヌスビトハギ、マメアサガオ、ホシアサガオ、アメリカアサガオ、マルバルコウ、オオニシキソウ、ナンバンカラムシ、アレチハナガサ、ユウゲショウ、マツヨイグサ類、オオブタクサ、ハルシャギクなどがかなり勢力を拡大していた。ところで昨年悩まされたアレチヌスビトハギの果実が服にくっつき、再びの悪夢となった。
池を埋めつくすオニバスの群生
ホソバニガナの花
オニバスの花