八ヶ岳 2016年10月2日 |
麦草峠〜黒曜の森〜白駒の奥庭〜白駒の森〜白駒池周遊〜白駒池駐車場 |
コケ植物はシダ植物と同様に胞子で繁殖する植物である。派手な花を咲かせるわけでもなく、植物体は小型のものが多く、生息場所は薄暗く、湿ったところに多い傾向がある。そのため写真撮影はやや難しく、今まで敬遠してきた。コケ植物に対して関心がなかったわけではないが撮影は皆無に近かった。 今回はコケで有名な場所なので、初めてコケの本格的撮影に挑むことにした。手始めに群生して目立つコケや特徴のあるコケを撮影して回ることにした。その結果、亜高山帯の針葉樹林では樹幹や林床、岩上に様々なコケが生息していることがわかった。コケの世界の多様さ、美しさに魅入られてしまったのも事実である。 名前の判明した種について以下に紹介した。林下の土壌に群生しているのはスギゴケの仲間であるセイタカスギゴケ、コセイタカスギゴケだった。ミズゴケの仲間ではホソバミズゴケ、ホソベリミズゴケ、ムラサキミズゴケ、カモジゴケの仲間ではカギカモジゴケ、タカネカモジゴケ、カモジゴケ、チョウチンゴケの仲間ではナミガタチョウチンゴケ、スジチョウチンゴケが見つかった。ムツデチョウチンゴケも自生しているということだったが発見できなった。 他にもイワダレゴケ、オオシノブゴケ、ミヤマクサゴケ、ハイスギバゴケ、タチハイゴケ、エゾハイゴケ、ヨシナガムチゴケ、キヒシャクゴケ、チシマシッポゴケなど形態の面白さに感心してしまうほどだった。地衣類ではミヤマハナゴケらしきものを見かけた。 コケ植物以外の植物は次の通り。亜高山帯の草原ではヤツタカネアザミ、ミヤマホソエノアザミ、オヤマリンドウ、ハクサンフウロ、タカネママコナ、ミヤマワレモコウなど。亜高山帯の樹林ではコメツガ、トウヒ、シラビソ、オオシラビソ、サワラ、チョウセンゴヨウ、ハイマツ、ハクサンシャクナゲなど。シダ植物ではシノブカグマ、オクマワラビ、オシダ、ミヤマヘビノネゴザ、ホソバコケシノブなどだった。白駒池畔のナナカマド、ミネカエデの紅葉も美しかった。 |