八ヶ岳        2003年8月23日
蓼科山中腹、御泉水自然園〜スキー場〜女神湖
 八ヶ岳は長野県と山梨県にまたがる山塊の総称で八ヶ岳という山名の山は存在しない。また一般的に夏沢峠を境として北八ヶ岳と南八ヶ岳に分けられる。南八ヶ岳は主峰の赤岳、横岳、硫黄岳、阿弥陀岳、権現岳などから構成されており、岩稜も多く急峻な地形となっている。それに対して北八ヶ岳は山稜近くまで樹林帯が続き比較的なだらかな峰が多く、根石岳、天狗岳、縞枯山、北横岳、蓼科山などから構成されている。
 御泉水自然園は蓼科山の中腹に位置し、リゾート地として有名な白樺高原の一画にあたる。300種以上の山地性植物や高山植物が自生または植栽されており楽しむことができる。伏水による湿原があり遊歩道を歩きながら植物観察ができる。
 ハイキングツアーに参加して御泉水自然園からスキー場を下り女神湖に至るコースを踏破したので紹介した。自然園内ではシュロソウ、タカトウダイ、イワアカバナ、ツリガネニンジン、ゴマナ、クルマバナ、ヤマハハコ、アキノキリンソウ、シモツケなどが咲いていた。湿原ではヤマドリゼンマイが大きく葉を広げていた。
 スキー場の下りから女神湖に至る道筋では草原植物が多く見られ、ヤナギラン、ウド、ナンブアザミ、ママコナ、タムラソウ、フシグロセンノウなどが続々と登場した。ヤナギランは草原でママコナは林縁でそれぞれ見事に群生して眼を楽しませてくれた。
 女神湖まで下ってきて湖畔を散策するとハナイカリがたわわに花をつけていた。あまりにも花着が良すぎて驚くほどだった。ハンゴンソウは蓼科山をバックにして伸び伸びと咲き誇っていた。コゴメバオトギリの黄色い花も賑やかだった。ミヤコアザミの花は目立たないがポツポツと咲いていた。
 北八ヶ岳の一部をトレッキングしたに過ぎなかったが、夏の終わりの高原の雰囲気を十二分に味わうことができた。北八ヶ岳の他の峰々にも挑戦してみたいものだと思った。
ヤナギランの群生
ハンゴンソウと蓼科山
ハナイカリ
ママコナ