八ヶ岳        2002年7月19日〜21日
美濃戸〜北沢コース〜赤岳鉱泉〜行者小屋(泊)〜赤岳〜横岳〜硫黄岳山荘(泊)〜硫黄岳〜赤岳鉱泉〜北沢コース〜美濃戸
 八ヶ岳へは今回が初めての登頂だった。美濃戸山荘で「花の山旅F八ガ岳」(山と渓谷社刊)の著者北原一三さんに出会い花の話などを伺った。北沢沿いの道にはイブキジャコウソウ、コバノイチヤクソウ、テガタチドリ、クルマユリ、エゾムカシヨモギモなどが出現した。2時間程度の登りで赤岳鉱泉に到着し、宿泊を頼むと込み合っているとのことで行者小屋へ回された。
 翌日は行者小屋から赤岳に登頂したが、傾斜が急でない阿弥陀岳と中岳のコルに登る道を選んだ。オオシラビソの林床にはゴゼンタチバナやすでに花は終わっていたがオサバグサが多かった。鞍部へ出ると急に視界が開け富士山が遠望できた。週辺にはハクサンシャクナゲ、タカネグンナイフウロ、キバナノコマノツメ、ミヤマゼンコそしてコマクサもわずかだが咲いていた。赤岳の急な登りにかかると岩場にクモマナズナ、ミヤマハタザオがへばりついていた。山頂では富士山をバックに記念撮影をした。山頂からの下りでミヤマダイコンソウ、ミヤマシオガマ、イワオウギ、ホソバツメクサ、チシマゼキショウなどが見られた。ヤツガタケキスミレもガレ場に咲いているのが確認できた。尾根道を横岳方面に進むと岩場ではコケモモ、イワウメ、クロクモソウ、タカネニガナ、チシマギキョウ、ミヤマウイキョウ、チョウジコメツツジ、チョウノスケソウ、ミヤマツメクサ、オヤマノエンドウ、イワスゲなど多くの高山植物に出会えた。ウルップソウも残花がわずかにあった。硫黄岳山荘の手前にコマクサの群生地があり思わず感嘆の声を上げた。霧が発生し群落の良い写真が撮れなかったのは残念だった。
 最終日は硫黄岳山荘から赤岳鉱泉に下り美濃戸へ戻った。途中ハクサンシャクナゲの群生やコケモモの群落も見事だった。タカネニガナシモツケも美しかったので撮影した。
 標高が3000mに満たない山塊であるが特産種や南北アルプスの特徴ある高山植物がともに見られることもあり非常に興味深い山である。
ヤツガタケキスミレ
コマクサ
ミヤマツメクサ
チョウジコメツツジ