白馬岳        1999年7月20日〜22日
猿倉〜白馬尻〜大雪渓〜頂上宿舎(泊)〜杓子岳〜鑓ヶ岳〜大出原〜鑓温泉(泊)〜猿倉
 猿倉から白馬岳を目指して大雪渓を登り、杓子岳、鑓ヶ岳を経由して猿倉へ戻るコースを選んだ。一般的なコースであるが、様々な植物が観察できる理想的なコースでもある。ここでは1999年7月下旬の記録を紹介した。
 夜行列車は早朝に白馬駅に到着し直ぐにバスヘ乗り換えると登山口の猿倉には30分ほどで到着した。ブナの大木など見上げながら樹林帯を進んだ。オオバミゾホオズキ、キヌガサソウが現れ始めると白馬尻だった。ここから大雪渓を上り始めたが天候が悪くゆっくり植物観察できなかった。それでもミヤマキンポウゲの群落が霧に煙る様子は風情があった。テガタチドリ、シロウマオウギ、タイツリオウギ、ゾムカシヨモギ、シナノキンバイ、ミヤマイ、キバナノコマノツメなど多彩な花たちが慰めてくれた。シロウマチドリも黄緑色で目立たないが花をつけていた。山頂宿舎で今日の疲れを癒した。
 残念ながら翌日も雨だった。にもかかわらずせっかく登ったのだからと考えて写真撮影を強行した。杓子岳、鑓ヶ岳と登り終えて鑓温泉に泥だらけになりながら転がり込んだ。この間ウルップソウ、タカネシオガマ、タカネツメクサ、ハクサンイチゲ、ミヤマクワガタ、テガタチドリ、ハクサンボウフウ、シコタンソウ、ミヤマアズマギク、クモマスミレ、コマクサなど何とか撮影したが満足できるものはなかった。
 翌日はかろうじて天候が回復した。シラネアオイ、キヌガサソウ、ノウゴウイチゴ、シナノナデシコ、ミヤマイワニガナ、ヤマブキショウマ、サワアザミオクヤマガラシ、ヤマホタルブクロ、オオバギボウシ、タテヤマウツボグサ、ミヤマツボスミレ、イワイチョウ、ニッコウキスゲ、ハクサンシャクナゲ、ヨツバシオガマなどが咲き乱れる中を猿倉へと帰り着いた。大雪渓の登りでは見られない植物も登場し興味深かった。
 数ヶ月後に愛用のカメラが故障した。この時の雨の中での使用がたたり、水が入ったためだった。それ以来、雨にはかからぬ様に細心の注意を払うようになった。苦い思い出であった。
ミヤマキンポウゲ
シナノナデシコ
タテヤマウツボグサ
キヌガサソウ