志賀高原      1995年6月16日、2006年7月4,5日
硯川〜前山湿原〜渋池〜四十八池湿原〜大沼池〜大沼池入口、志賀山、奥志賀高原など
 志賀高原を初めて訪れた時は、観光地化されて有名になり自然が残されていないのではないかと心配していたが、取越し苦労に終わった。それどころか想像以上に豊かな自然に魅了されてしまった。
 1995年6月中旬に池めぐりコースをたどった。前山湿原付近はムラサキヤシオ、コヨウラクツツジで美しく彩られていた。四十八池湿原ではミズバショウの花が終わりかかっていた。アカミノイヌツゲの赤い実も認められた。大沼池へ下る道沿いにはピンクの可憐な花が点々と咲いていてたが、これがイワナシだった。サンリンソウ、ミツバオウレン、サンカヨウなどの花を眺めるうちに神秘的な大沼池に出た。
 先に歩を進めるとミネザクラ、ミヤマスミレ、ウスバスミレが出現した。ウスバスミレとは初対面でそのかわいらしさに見惚れてしまった。
 2006年7月初旬には奥志賀高原のカヤの平の先にある北ドブ湿原まで足を伸ばした。目的のオオバタチツボスミレは見られたが、チシマウスバスミレの花は終わっていた。タテヤマリンドウ、リュウキンカ、ミヤマツボスミレは開花し、ワタスゲの果穂は群生していた。付近の美しいブナ林を散策しながら、ヒロハユキザサルイヨウボタン、ネコノメソウ、マイヅルソウ、ズダヤクシュなど撮影しているとショウキランに出会った。なかなか出会えなかった花でじっくりと観察した。
 志賀高原では湿原をあちこち巡りヒツジグサ、コウホネ、ミタケスゲ、ヒオウギアヤメ、アヤメ、ハクサンチドリ、シロバナハクサンチドリ、ノビネチドリ、ツルコケモモ、レンゲツツジ、ニッコウキスゲなどを見て回った。特に見事だったのは前山湿原のワタスゲと四十八池湿原のヒメシャクナゲだった。
 志賀山ではナエバキスミレに出会えたものの花は残り少なく、風雨が強く満足な写真が撮影できなかった。再度挑戦したいものである。代わりにツルツゲ、アカモノ、ゴゼンタチバナ、イワカガミなどが慰めてくれた。
ムラサキヤシオ
ヒメシャクナゲ
オオバタチツボスミレ
ワタスゲの群生