利尻山      1999年6月24日
北麓野営場〜甘露泉〜鴛泊コース〜長官山〜沓形分岐〜山頂〜往路を戻る
 利尻山、礼文島をめぐるツアーに参加して訪問した。まず利尻島へ前日の23日に到着すると宿付近を散策した。海岸沿いの断崖ではオオセグロカモメがコロニーをつくり騒がしい。海岸のハマハコベ、ハマナスなど見ながら明日の登山に期待を寄せた。
 翌日は朝5時に出発し北麓野営場から登り始めた。甘露泉で水を補給してしばらく樹林帯の登りが続いた。マイヅルソウ、ツバメオモト、ギンラン、オオダイコンソウ、ツルツゲなど咲いていたが登るのにいそがしく落ち着いて撮影できなかった。エゾマツ、トドマツ、ダケカンバの林を抜け、途中の岩場で休憩に入りミヤマオグルマ、サマニヨモギを見つけた。さらに登るとオオカサモチ、チシマフウロ、コミヤマカタバミ、オオバナノエンレイソウ、キバナノコマノツメ、ハイマツが出現した。登山道沿いにそれほど湿っているわけではないのに点々とザゼンソウが咲いており、かなりの高度まで見られるのは不思議な気がした。長官山に到着し休息すると、ここから見上げる利尻山は高く聳えて立っていた。これから本格的な登山となりガレ場も現れ登り難い。ウコンウツギ、イワベンケイ、エゾイワハタザオエゾノハクサンイチゲ、ミヤマアズマギク、チシマイワブキ、キバナシャクナゲも加わり頂上も近い。ボタンキンバイが数輪咲きはじめていた。ここでしか見られない花だ。7月になれば最盛期を向かえ見事な景色になるだろう。頂上付近ではツクモグサはまだ咲き残り、岩場にはエゾコザクラがわずかに花をつけていた。残念ながらリシリヒナゲシはまだ咲いていなかった。帰りは往路を戻った。延々と長く続く山道を下リ、往復でかなりの時間を消費することになり疲労も目立ったが、様々な高山植物が最盛期を迎える7月にぜひまた登りたいと思った。
長官山からの利尻山
ボタンキンバイ
チシマフウロ
ミヤマオグルマ