尾瀬             2004年7月6日〜9日
鳩待峠〜横田代〜鳩待峠(泊)〜至仏山〜上田代〜中田代〜温泉小屋(泊)〜三条ノ滝往復〜見晴十字路〜尾瀬沼(泊)〜大江川湿原〜小淵沢田代〜尾瀬沼〜三平峠
 7月から至仏山の登山道が開通するのに合わせて尾瀬を訪れた。至仏山は別途紹介したので、それ以外の行程について記載した。鳩待峠から入山し、この日は横田代まで往復した。尾根上に広がるのびのびとした気持ちの良い湿原だった。ワタスゲの群生やタテヤマリンドウ、コバイケイソウ、ツルコケモモ、ヒメシャクナゲまた樹林下でハリブキ、ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、エゾノヨツバムグラが観察できた。
 翌日は至仏山に登頂し山ノ鼻に下山した。中田代までの池塘や湿原ではオゼコウホネ、ヒツジグサ、カキツバタ、サワラン、トキソウなどが花盛りだったが、ワタスゲの果穂はすでに終わっていた。ナガバノモウセンゴケとモウセンゴケの蕾も膨らみ始めていた。東電小屋付近ではオゼタイゲキオオマルバノホロシ、ヒオウギアヤメ、ギョウジャニンニク、ミズチドリなどが咲き、ニッコウキスゲの黄色い花が開きだしていた。群生を観察するにはまだ1、2週間早かった。温泉小屋までにはクロバナロウゲ、ツルコケモモ、オニノヤガラ、ハクサンチドリ、ヒメナツトウダイも見られた。
 次の日は三条ノ滝まで往復した。圧倒的な水量のある滝で展望台からは写真に収まりきれないほどの迫力だった。途中にはギンリョウソウ、キソチドリが顔を覗かせていた。見晴十字路の手前で黄色の鮮やかなコタヌキモが輝いていた。尾瀬沼への山道ではミヤマタムラソウ、オオウバユリが現れ、ツルアジサイが大木に絡み付いていた。尾瀬沼や大江川湿原ではニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメ、コバイケイソウなどが咲いていた。小淵沢田代は人が訪れることが少なく、美しいルリイトトンボの飛翔を眺めながら静かな時を過ごす事ができた。周辺の林床にはオオレイジンソウ、オオバミゾホオズキ、ギンリョウソウが多かった。
 尾瀬には木道が整備されているが、その上でヤマナメクジやコブヤハズカミキリが踏み潰されていた。入山者の増加は意外なところで影響を与えているのかも知れない。
ワタスゲの群生(横田代)
ニッコウキスゲ
カキツバタ
サワラン
オゼコウホネ