沖縄島     1998年6月23日、1997年7月12日
万座毛海岸、糸満市など
 沖縄の夏は太陽が真上から照りつけ熱い。天候がよければ砂浜の海水浴場は賑わうが、本土の混みかたとは比べ物にならないほどゆったりとした気分で浸ることができる。海岸にはハイビスカスも植えられて南国ムードを盛り上げている。サンゴ礁の海岸ではスキューバダイビングを楽しむ人たちも見かける。磯釣りに励む人たちもいる。エメラルドグリーンの海は人々を引き付ける魅力でいっぱいだ。
 万座毛付近は美しいサンゴ礁が続き、リゾートホテルが立ち並ぶ一級の観光地だが、植物の観察にも適している。7月になると夏の本番を迎えハマオモトの白い花が青い海を背景に咲き誇っていた。モンパノキ、ソナレムグラ、ハマゴウ、クサトベラ、クマノギク、オオハマボウ、ハマエノコロなども咲き競い賑やかな海岸風景を演出していた。イソノギクは年中咲いているようで依然として花をつけていた。アダンの実はオレンジ色に熟して食べられそうだったが、食用には向かないということだった。そのかわり新芽は食用になり石垣島で食べたことがある。ちなみに淡白な味だったことを付け加えておく。
 海水がかかるような岩場を観察するとウコンイソマツの黄色の花が盛りだった。よく似たイソマツは淡紅色の花なので見分けやすい。砂浜ではミルスベリヒユが見つかった。紅色で星型の花は目にも鮮やかだった。
 6月には糸満方面を訪れる機会があった。このとき南端の喜屋武岬やその周辺を見て回った。岩場にはハリツルマサキがへばりつき長く伸び、クサトベラ、ミツバノコマツナギなどが花を添えていた。砂浜ではグンバイヒルガオの紅色が際立っていた。オオハマボウはここでも黄色い大輪の花を咲かせていた。また森に分け入るとノボタンが見事なまでに開花していた。
 沖縄島は意外に広く、なかなか時間がとれず北部方面まで観察に出かける機会が得られなかったのが残念であった。
万座毛海岸
ハマオモト
ウコンイソマツ
ミツバノコマツナギ