入笠山      2006年6月9日、2004年6月25日
ゴンドラ山頂駅〜入笠湿原〜御所平峠〜入笠山頂(往復)
 入笠山の山頂付近および入笠湿原付近は亜高山帯に属し見事な針葉樹林帯が形成され、カラマツ林やシラカバ林も交えて美しい森林景観を見渡すことができる。また一部に広がる草原や湿原には豊富な植物が自生し、その群生状況は特筆に価する。中でもスズランの群生は有名である。しかし満開のスズランにはまだ出会えていないのが残念なところである。ただしその前後に咲く花々との出会いは興味深いものだった。
 ゴンドラリフト山頂駅を降りると樹林帯を越えて入笠湿原にたどり着いた。林床にはマイヅルソウ、ササバギンラン、オククルマムグラ、ズダヤクシュ、コバノイチヤクサソウ、ツバメオモトなど白い花がホツポツと咲いていた。シダ植物のマンネンスギも目に入った。
 湿原およびその周辺に広がる草原地帯にはスズラン、アヤメ、クリンソウなどが群生し驚くばかりの光景であった。これほどのスズラン群生には初めて出会った。その他にもレンゲツツジ、アマドコロ、シロバナノヘビイチゴ、ネバリノギラン、シロバナエンレイソウ、ヤマハタザオ、キンポウゲ、ユモトマムシグサ、ズミなど様々な花たちやヤマドリゼンマイが彩を添えていた。
 湿原を出てから入笠山山頂までの道沿いにも花はたくさん認められ、湿った沢沿いにはサンリンソウ、クリンソウ、クリンユキフデ、ズダヤクシュなどが、山頂付近の道沿いにはアヤメ、ツマトリソウ、ヨツバヒヨドリ、テガタチドリなどが出現した。
 さらにいままで挙げた花以外に認められた種は、タチツボスミレ、ツボスミレ、ムラサキケマン、ベニバナイチヤクソウ、ミツバオウレン、カンボク、ヤマオダマキ、チゴユリなどであった。
 次回は夏のサワギキョウやクサレダマの群生を観察してみたいものである。
スズラン
クリンソウ
アヤメ
レンゲツツジ