能郷白山      2007年5月13日
能郷谷登山口〜@〜A〜B〜C〜D〜山頂(往復)
 能郷白山は惜しくも百名山には漏れてしまったが、岐阜県と福井県の県境に位置する立派な山容を誇る山である。この山を語る上で忘れてならないのは国道157号線と合目の標識である。この国道は冬期通行止めとなるが、いつ開通するか分からない。また開通しても崖崩れなどで不通になることが多く、この季節は当にできないのだ。道も狭く酷道とも呼ばれている所以だ。今回もやはり不通だったので能郷谷登山口へ迂回した。またこの山では登山道の合目はただのポイントでEが頂上になる。温見峠からだとCが頂上に当たる。
 それはさておき道すがらシャク、クマイチゴミヤマニガイチゴ、バイカウツギ、ヤマハタザオ、ニシキゴロモ、オオタチツボスミレ、チゴユリ、ミヤマガマズミオオバクロモジ、シロモジ、ハウチワカエデ、ホソエカエデなど眺めながら高度を増していった。花は終わっていたがイワウチワの群生も見事だった。ツツジの仲間ではウスギヨウラク、ユキグニミツバツツジ、ムラサキヤシオもわずかに認められた。
 前山付近からは展望がよくなり、オオカメノキ、タムシバ、ブナ林が尾根道を彩り、足元にはミヤマカタバミ、エチゴキジムシロ、ショウジョウバカマ、エンレイソウが見え隠れした。また日本海側に見られるハイイヌガヤ、ヒメアオキ、イワナシも確認できた。
 最後の登りではカタクリ、ザゼンソウ、オオバキスミレ、キクザキイチゲが登場した。まだ雪が残っていて雪解けしたところから徐々に開花している状況だった。山頂からは冠山や北濃地方の山々が見渡せた。
 往路は尾根道ばかりだったので湿生植物を観察するため帰路は途中から林道を下った。予想通り目的の花ヒメヒダボタンの黄色い苞が沢沿いに鮮やかに輝いていた。葯が暗紅色のヒダボタンは見つからなかった。また能郷谷ではボタンネコノメソウ系の種は発見できなかった。代わりにコガネネコノメソウの黄色い花が微笑んでいた。
ヒメヒダボタン
ヒメアオキ
イワナシ
カタクリ