霧ヶ峰        1998年7月11日
車山高原〜車山高原スキー場〜車山〜車山肩〜強清水
 6月中旬から咲き始めたレンゲツツジも終わりをむかえると、かわりに7月中旬からニッコウキスゲの季節に入る。今回は大群落を期待して車山方面に向かった。駐車場からスキー場の斜面を登っていくと様々な植物が出迎えてくれた。ノアザミ、ヨツバヒヨドリ、イブキトラノオ、ツリガネニンジンは背が高くなり風に揺られて目立っていた。足元に目をやるとウスユキソウが群生しまとまって咲いているのを見かけた。よく見るとカラマツソウ、コウリンカ、ハナチダケサシ、ハクサンフウロ、ケブカツルカコソウ、シロバナハナニガナも咲き乱れちょっとしたお花畑を形成していた。登るにつれてお目当てのニッコウキスゲの数が増え山の斜面を黄色く染めているのは見事であった。
 車山の山頂に向かう途中の岩場にはコキンレイカの黄色い花がわずかに見られた。山頂付近ではイワキンバイ、イブキジャコウソウも咲き出していた。時期がもう少し遅ければキンバイソウの輝く黄色の花が見られるだろう。山頂で展望を楽しみながら一服すると下山にかかった。登山道脇にはラン科のテガタチドリ、ホソバノキソチドリミズチドリなどが観察できた。特に湿っている場所ではないのにミズチドリが咲いていた。湿原状態でなくても花をつけるようだ。

 車山肩まで下るとニッコウキスゲが群生し今回の見所のひとつであった。観光客も多く盛んに写真を撮影している人もいた。強清水までの道沿いにも花はたくさん見られ、シシウド、イブキボウフウ、チダケサシなど白い花が多いが、中にはヤナギランの赤紫の花が数輪咲き始めていたのが確認できた。最盛期は8月に入ってからであろう。また帰化植物のヒメジョオンが草原にかなり進入していた。
 霧ヶ峰では7月中旬以降になるとあちこちでニッコウキスゲが満開となり、いよいよ高原は夏本番に突入する。
ニッコウキスゲ群落
ノアザミ
ケブカツルカコソウ
コキンレイカ