城ヶ崎海岸    1994年7月30日、1994年11月13日
伊豆高原駅〜海岸遊歩道〜蓮着寺〜門脇埼灯台〜城ヶ崎海岸駅
 伊豆半島の城ヶ崎海岸を訪れたのは1994年のことだった。夏と秋の2回訪問しているが今回は秋の探索を中心に紹介した。
 伊豆高原駅で下車すると海岸方面に向かう道を進んだ。しばらくすると海岸に出てここから海沿いに遊歩道が長く続いていた。途中には岩場が多くつり橋もあり変化に富み、入り組んだ海岸線の風景が素晴らしかった。ところどころでイソギクが群生し彩を添えていた。黄色い頭花を多数つけて海を背景にして咲き誇る様子はまさに秋の海岸の主役であった。よく見るとアゼトウナやツワブキも側に咲いていた。しかし残念ながらここでは脇役にしか見えなかった。
 林縁ではマルバノホロシの赤い実やヤブコウジの赤い実などが目立っていた。樹木に目を移すとトベラの実がはじけ赤い種が鮮やかだった。マルバシャリンバイやマサキの実も色着き始めていた。ヒメユズリハ、タブノキも自生しているのがわかった。さらにこの海岸ではビャクシンが群落を形成している場所があった。しっかりと力強く根を張り出して強風に耐える樹形をしていた。白く粉をふいた球果をふんだんにつけているのも確認できた。門脇埼灯台まで来ると城ヶ崎海岸駅方面に進路を変え帰途に着いた。
 夏に訪問したときはちょうど逆コースを辿った。海岸の岩場ではスカシユリが空を向いて花開いていた。花のオレンジ色が海の青色とコントラストをなしていて見応えがあったが株数はあまり多くはなかった。ヒトモトススキは海岸近くで大株をつくり人の背丈以上に伸びていた。ハマカンゾウは遊歩道沿いに多く花を添えていた。またイソヤマテンツキやボタンボウフウも見つかり飽きることが無かった。
 城ヶ崎海岸では暖地性の植物が数多く認められ、遊歩道が整備され海岸景観にも優れハイキングには絶好の地である。
イソギク
スカシユリ
ボタンボウフウ
ヒトモトススキ