石垣島 1992年3月25日-26日、4月15日 |
島内各所、於茂登岳、米原など |
今回は低地から山地の植物を中心に話を進めた。訪問時には島内のあちこちでデイゴの赤い鮮やかな花が咲いていた。道端ではオオバナセンダングサ、オオヤブツルアズキ、フトボナガボソウ、オキナワスズメウリ、ギンネム、オオバギなどがすぐに目に入った。 時間が取れて登ったのは於茂登岳だった。登り始めるとツルアダンが他の樹木に絡みつき繁茂しているのが印象に残った。セイシカの花が咲いていたが樹上高くて写真に撮れなかった。常緑樹林内にはヒカゲヘゴが伸び、シマイズセンリョウ、コンロンカ、チャボイナモリの花が見つかった。 米原にはヤエヤマヤシの群生林があり天然記念物に指定されている。うっそうと茂ったヤシの下に立つと日本にいることを忘れてしまいそうだった。樹木にはハブカズラが絡みつき, リュウキュウルリミノキの白い小さな花も見えていた。残念ながら名前のような瑠璃色の果実はできていなかった。 その他に低地から山地ではキツネノヒマゴ、シラタマカズラ、サクララン、オモロカンアオイ、クワズイモ、ショウベンノキ、コミノクロツグなどが確認できた。 ところでシダ植物が多く観察できたのは予想外の収穫だった。主なものを挙げるとシンエダウチホングウシダ、リュウビンタイ、ホソバリュウビンタイ、キノボリシダ、ヘツカシダ、オオヘツカシダ、コウモリシダ、オキナワクジャク、ミカワリシダ、ナナバケシダなどであった。いままでに見たことのないシダが次々と登場し興奮さめやらぬ状態だった。その他名前の不明なシダがまだ少数残っている。 石垣島や西表島までやって来ると植生が異なりヤシ林が見られたり、マングローブも本格化して規模も大きくなる。まだまだ見知らぬ植物もたくさん生息しているこの南海の島々を探検することは今後のひとつの目標でもある。 |