医王山      2009年4月29日-@
医王権現〜金山峠〜権現山〜白兀山山頂(医王山山頂)
 東海北陸自動車道が2008年7月に全通し、ETC搭載車に限り高速料金が土休日上限1000円となったのは2009年3月だった。この機会を利用しない手はないと考え向かったのは北陸地方の医王山だった。
 医王山(いおうぜん)は古くから薬草の山地として知られこの名前がつけられたと言われている。また薬師如来を祭ってあったことから由来するという説もある。
 初めは医王山ビジターセンターからの入山を予定していたが、道を間違え医王権現からの入山となった。歩き出すと早速スミレ類の微笑みに見惚れてなかなか足が進まなかった。長い距が目立つナガハシスミレ、サンインタチツボスミレ、スミレサイシン、マキノスミレ、オオタチツボスミレなどが次から次へと現れた。さらに加えて黄色い花の鮮やかなエチゴキジムシロ、葉が花より高い位置にあるヒロハテンナンショウ、萼筒が細長いキンキマメザクラ、赤色が鮮やかなユキツバキ、その他ヒメヤシャブシ、ミヤマカワラハンノキ、オオイワカガミなどはいずれも主に日本海側に分布する植物たちで所狭しと咲き競っていた。
 渓谷に入ると同じく日本海側に見られるアズマシロカネソウが岩場に小さな花を着けていて可愛らしかった。流れのそばではエンレイソウやサンカヨウが花を開き始めていた。チシマネコノメソウやホクリクネコノメの花は終盤だった。しばらくするとオオバキスミレの小規模な群生に出会った。この山域では見られないかと心配していたが出会えて幸運だった。
 尾根道に入ると今度はイワウチワ、ショウジョウバカマのお出ましだった。カタクリもあるのではないかと探したが見つけられなかった。他にはシロバナスミレサイシンシロバナサンインタチツボスミレも観察できた。豊かな植物相に感心しつつ、ササをかき分けながら白兀山(しらはげやま)の山頂に到達すると360度の展望がひらけていた。
大沼から見た鳶岩方面
アズマシロカネソウ
イワウチワ
オオバキスミレ