箱根山(金時山)     1995年6月3日
金時登山口〜矢倉沢峠〜金時神社分岐〜金時山〜乙女峠〜乙女峠バス亭
 マサカリかついだ金太郎で有名な足柄山がどこにあるのか実は知らなかった。たまたま御殿場に出かける機会があったので金時山に足を伸ばして初めて知ったのである。金時山の別名が足柄山であることを。この頃はまだ予備知識も無く登ったのであまり詳しく植物を見ることは無かった。それでもツツジの仲間は花盛りで美しいものだった。今回は6月上旬の金時山の植物を紹介した。
 金時登山口でバスを降り歩き始めたが矢倉沢峠辺りまでは花が少なかった。尾根道に出ると展望が開け箱根の山々が良く見渡すことができた。ところどころでヤマツツジの朱色の花が満開に近い状態だった。分布が広く良く見かける花ではあるが、中央火口丘の山々を背景に生き生きと咲いているところを撮影できた。箱根に多いフジイバラは白い花を開き始めていた。スノキも目にすることができた。ツクバネウツギは白い花を枝にあふれんばかりにつけていた。もう少しで開花しそうなのはハンショウヅルだった。蕾がはちきれそうに膨らんでいた。足元の裸地にはジシバリが大きな花を誇示していた。小振りなコケリンドウも負けずと花を開いてた。
 しばらく登ると見慣れぬ花に出会った。花はドウダンツツジの仲間なのだが、花色が白くサラサドウダンの白花のようだった。後で調べるとシロバナフウリンツツジという名前であることが判明した。
 山頂まで達すると2軒の山小屋があり休憩できるようになっていた。しばらく休んだ後乙女峠方面に下る道を選んだ。道沿いにはサラサドウダンが多く、美しい紅色の筋が入った鐘形の花をふんだんにぶら下げていた。この尾根道にはもう少し時期が早ければシロヤシオの花が見られたことだろう。残念ながら花はほとんど散っていた。足元にはツルキンバイ、ギンリョウソウなどをわずかに認めることができた。乙女峠バス亭までたどり着く直前にニシキウツギがその名の通り鮮やかな2色の花を開いていたのが印象的だった。ハコネウツギかとも思ったが違っていた。
ヤマツツジ
サラサドウダン
ツルキンバイ