大雪山       1994年8月27日〜28日
旭岳温泉→ロープウェイ→姿見駅〜裾合平〜姿見駅→ロープウェイ→旭岳温泉
旭岳温泉〜第一天人ヶ原〜第二天人ヶ原〜第一天人ヶ原〜旭岳温泉
 初めて大雪山を訪れたのは1994年8月下旬のことだった。旭川駅からバスで旭岳温泉に向かった。旭岳温泉に宿泊する人はバスの運賃を支払わなくて良いとのことで結局はタダで往復できた。現在は無料サービスがあるかどうか確認すること。有難いサービスであった。
 さて旭岳温泉からはロープウェイで姿見駅まで達することができた。駅を出るとすぐに高山帯の雰囲気がうかがえた。しかし8月の下旬はすでに花は少なく、ミヤマアキノキリンソウの黄色い花やシラタマノキの白色、コケモモの赤色、クロマメノキの青色など色とりどりの実が目立った。裾合平方面に歩き始めるとエゾオヤマリンドウが群生し旭岳を背景にして見事な群落を形成し広がる様子は圧巻だった。中にはミヤマアキノキリンソウも混じっていた。その他ウラジロタデ、ハクサンボウフウ、シラネニンジン、ミヤマリンドウ、ミヤマバイケイソウ、イワノガリヤスなどが見られた。裾合平付近ではチングルマの果実の綿毛が密集する大規模な群生地が広がっていた。
 姿見池まで戻り付近を散策するとわずかにメアカンキンバイ、エゾノツガザクラ、ミヤマホツツジの花が残っていた。ミヤマアキノキリンソウ、タカネトウウチソウは群生し見事だった。またウラジロナナカマドの赤い果実は印象的だった。
 翌日はロープウェイを利用せず天人ヶ原方面に歩いて出かけた。山麓からハンゴンソウ、ヨツバヒヨドリ、イヌゴマ、ヤマハハコ、クガイソウなどが現れた。イワツツジ、タケシマラン、クロツリバナなどの赤い実が美しく彩りを添えていた。天人ヶ原の湿原地帯ではタチギボウシ、ウメバチソウ、エゾオヤマリンドウ、ミヤマアキノキリンソウも顔を見せ、季節が変わりつつあることを思わせた。
 8月下旬の大雪山は夏の喧騒も終り、秋の気配を色濃く漂わせ始めていた。
エゾオヤマリンドウとミヤマアキノキリンソウ(旭岳)
シラタマノキ
イワツツジ
タチギボウシ