千葉山       2016年4月12日
尾川丁仏参道〜智満寺〜十本杉〜千葉山頂〜どうだん原〜伊太丁仏参道
 千葉山は静岡県島田市に位置する標高496mの山で山中には天台宗の古刹である智満寺がある。また山頂付近には樹齢800〜1000年と言われる巨杉群が聳え立ち、中腹には8000本ものドウダンツツジが群生するどうだん原が広がり見どころが尽きない。
 またハイキングコースが整備され、智満寺に辿り着くまでには一丁に一体の仏が出迎える丁仏参道がある。今回のツアーでは尾川丁仏参道から入り、山頂を経由して伊太丁仏参道を下るコースだった。
 麓からの山頂までの道は主に植林された樹林内を通るため植物はあまり多く見出すことができなかった。開けた場所といえば、どうだん原があるが、ここはドウダンツツジの保護のため、登山道以外は立ち入り禁止となっていた。
 どうだん原付近には名前の通りドウダンツツジが群生して見事な風景を創り上げていた。以前には静岡県渋川温泉および愛知県新城市でドウダンツツジの自生地を見てきたが、これほどの群生は見たことがなかった。それほど素晴らしいものだった。
 その他に出会えた花たちは、タチツボスミレ、フモトスミレ、フイリフモトスミレ、ニオイタチツボスミレ、スミレなどのスミレ類、クサイチゴ、ニガイチゴなどのイチゴ類、チゴユリ、ホウチャクソウなどのユリ類、ヌカスゲ、コカンスゲ、カンスゲ、ヒメカンスゲ、ケスゲ、モエギスゲ、ヒカゲスゲなどのスゲ類、シャガ、キランソウ、ムラサキケマン、ギンリョウソウ、スルガテンナンショウオトメアオイ、アオキ、イズセンリョウ、ミヤマシキミ、タブノキ、コナラ、モチツツジ、ヤマツツジ、ヤマグワなどだった。
 果実が目立った種としてアオキやオオアリドオシがあった。オオアリドオシはアリドオシと比べ葉が大きく、刺が短いのが特徴だった。
 古刹智満寺を参詣した後、山頂付近に十本杉が控えていた。今では七本しか残っていないようだが、一本一本観察して歩くと、それぞれ名前が付けられており、異なる特徴を持った巨杉たちが鎮座し興味深いものだった。大杉、達磨杉、盛相(もっそう)杉、一本杉、径師(つねもろ)杉、常胤(つねたね)杉、雷杉などいずれ劣らぬ巨木だった。
どうだん原のドウダンツツジ
雷杉
常胤杉
オオアリドオシ