麻機遊水地(静岡市)     2012年10月22日
第3工区、第1工区など
 前回撮影した写真をパソコンに取り込んで拡大して確認していたところ重大な発見をした。ヤノネグサの群落を撮影した写真の一部になんとヌカボタデが写っていたのだ。ヌカボタデの花も紅紫色でヤノネグサの花と紛らわしくて気づかなかったのだ。というわけで早速1週間後に再訪することとなった。
 ヤノネグサの群落を撮影した場所はわかっていたので、その周辺を探してみると期待した以上のヌカボタデの群生が広がっていた。植物体そのものは細くて弱々しい感じがするが、まとまって咲いているところは見応えがあった。十分に撮影し終わってやっと肩の荷が下りた感じがした。
 今まであまり注意深く探してこなかった水生植物や樹木にも眼を配る余裕ができた。フサモ?、オオフサモ、ヤナギモ、オオカナダモ、ヒシ、アカウキクサ、オオアカウキクサ、アオウキクサ、ホテイアオイなどを池沼や小川に見つけることができた。
 池沼の端の湿ったところにはアカメヤナギやコゴメヤナギなどのヤナギ類が大きく枝を広げていた。
 乾燥地ではセイタカアワダチソウやススキが満開となり、秋も深まった雰囲気が漂っていた。マルバルコウ、ホシアサガオ、マメアサガオ、マルバアメリカアサガオ、ヒメツルソバ、オオニシキソウ、コセンダングサなどの帰化植物も目立ってきた様子だった。
 もちろんいまだにタデの仲間は健在でボントクタデシロバナイヌタデ、ミゾソバ、ヤノネグサなどが開花盛期のようだった。ジュズダマ、ミチヤナギ、メリケンガヤツリも見かけた。
 いままで訪問していなかった第1工区に出かけてみた。すると池にはオニバスが丸い大きな葉を広げて開花した後だった。解説を読むと2年前(2010年)に池を掘った際に、地中に眼っていた種子が発芽したものと考えられるとあった。池の掘削など人為的な錯乱は休眠状態の種子の発芽を呼び起こすことがあり興味深い。開花期は8月下旬〜9月上旬の午前中とあったので、ぜひ訪れたい。思わぬ収穫だった。
ヌカボタデの群生
オニバスの花後の様子