赤坂山、三国山       2001年5月4日
黒河峠〜三国山〜明王ノ禿〜赤坂山(往復)
 関西地方の花の山として有名な赤坂山、三国山は湖北地方にあり、日本海側気候と太平洋側気候の双方の影響を受け植生は豊富である。春になるとこの地域ではオオバキスミレ、カタクリ、イワウチワなどが咲き乱れるという噂を聞きつけ早速出かけてみた。
 林道を車で突き進み黒河峠の手前で車を止めてここから徒歩で山頂まで向かった。最初の登りは急だが、しばらくすると展望が開け明るい山道の傍には溢れんばかりにスミレ類が咲き乱れていた。オオバキスミレ、シハイスミレ、マキノスミレ、山陰型タチツボスミレ、スミレサイシンなどが続々と出現した。ここで見られるオオバキスミレはどちらかと言えばダイセンキスミレやナエバキスミレに近い形態を持つものが多かった。またシハイスミレともマキノスミレとも判断できない中間型のスミレもたくさん認められた。
 場所によってはオオバキスミレやイワウチワが群生していたり、カタクリの小規模な群落が見られたりした。加えてニシキゴロモ、トキワイカリソウ、エンレイソウ、バイカオウレン、オオイワカガミ、ミヤマカタバミ、ショウジョウバカマなど春の花たちが勢ぞろいだった。
 タムシバ、オオカメノキ、キブシ、キンキマメザクラ、オオバクロモジなどが頭上で開花しているのが分かったが、下草の花たちに注目するあまり、頭上の花たちは見落としてしまったかもしれなかった。
 明王ノ禿のガレ場では今にも崩れそうな不安定な地形に見入ってしまった。危険な場所には柵が設けてあり近づかないほうが無難だと思われた。このような荒地にもオオバキスミレが点在したくましく咲いていた。
 明王ノ禿からは尾根道を上りつめて、ササに覆われた赤坂山の山頂へ辿り着いた。
 春の赤坂山、三国山は花盛りで想像通りの豊かな植生に満ちていた。群落の規模は大きくないものの植物の種類は多彩なものだった。
明王ノ禿と赤坂山
オオバキスミレ
トキワイカリソウ