赤目四十八滝     2016年11月21日
渓谷入口〜行者滝〜霊蛇滝〜不動滝(往復)
 赤目四十八滝は三重県名張市の滝川渓谷にある一連の滝の総称であり、実際に48個の滝があるわけではない。この渓谷は4kmにもおよび四季折々に楽しめるハイキングコースとなっている。オオサンショウウオが生息する渓流として名高く、また紅葉の名所としても知られている。
 三重県に旅する機会があり、ちょうど紅葉の時期にあたり立ち寄ってみることにした。目的は紅葉や滝の渓谷美を堪能することおよび最近になって本格的に取り組んでいるコケを撮影することだった。
 実際に現地に到着すると驚くべき光景が広がっていた。まるで渓谷中がコケで覆われているといっても過言ではないほどコケの植生が豊かな地域で夢中で撮影を敢行した。どの種類が貴重種なのか、あるいは普通種なのか判別できないので、できるだけ多くの種類を手当たり次第に撮影した。
 種名が判別できたものを以下に掲載した。
 トカチスナゴケ、ケギボウシゴケ、ナガバヒョウタンゴケ、アオギヌゴケ、ラセンゴケ、ヒロハツヤゴケ、コバノエゾシノブゴケ、コハネゴケ、オオウロコゴケ、ハイゴケ、クラマゴケモドキ、ヒノキゴケ、ハネヒツジゴケ、ハサナダゴケ、セイナンヒラゴケ、ツガゴケ、スギバゴケ、キダチヒラゴケ、コバノチョウチンゴケ、コガネハイゴケ、スジチョウチンゴケ、ムチゴケ、オオシラガゴケ、ネズミノオゴケ、ヤクシマホウオウゴケ、アオハイゴケ、オオバチョウチンゴケ、ヤマトチョウチンゴケ、ヤノネゴケ、タマゴケ。
 後日、判明したことだが日本蘚苔類学会が選定する「日本の貴重なコケの森」に指定されていた。希少種が多数生育するわけではないが、コケ植物が織りなす景観が優れているということだった。
 今回は入り口からわずかに入った不動滝までの観察だったにもかかわらず、想像を覆すほど多くのコケが撮影できた。次回はもっと時間をかけて渓谷の奥まで撮影できたらと思った。
不動滝
紅葉
屋根に生えたヤマトチョウチンゴケ
ラセンゴケ